Prep Schoolとボーディング・スクールの違い
 
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   Prep Schoolは全米の名門私立有名校で進学校である。ボーディング・スクールは全く違うコンセプトで運営されている全寮制の規律と社会人形成、共同生活を重視した24時間教育校である。

 Prep Schoolは全てDay School、つまり通学校である。これに対してボーディング・スクールは全寮制、もしくは一部通学生がいる学校であり、基本的に教師も生徒もキャンパス内に住み24時間教育を行なうというものである。

 両者はよく混同されているが、Prep Schoolとボーディング・スクールとは全く違う学校である。

 さて、2010年5月のアメリカの新聞によると、Prep Schoolの順位付け、名門Prep School Top 20が発表された。注目すべきは、1位がマンハッタンのUpper WestにあるTrinity Schoolであるが、この学校はStudent Teacher Ratioすなわちどれだけ少人数教育をしているかということについての学校の素晴らしさの一つの指標であるが、6:1である。これはボーディング・スクールの指標にほぼ匹敵する。Trinity Schoolでは生徒6人に対して教師一人が付くのである。言葉を代えて言えば、1教室生徒6人という少人数教育をやっている。また、ボーディング・スクールでは当然のことだが、Trinity Schoolでは教師の約8割が修士または博士号を取得したスーパーエリートの教師を揃えている。そしてEndowmentは4,000万ドルを超えている。これはDay Schoolとしてはトップの金額である。

 マンハッタンのUpper Westとはどういうところか? Upper Westとはマンハッタン島の中の北の方でセントラル・パークの西側の地区である。基本的に西側の地区というのは125丁目から56丁目ぐらいの間を言うが、その中心地がちょうど真ん中の80丁目、ユダヤ人のコーシャ・フードを売っているゼイバーズのある辺りである。この辺りにユダヤ人のシナゴーグ(礼拝所)が無数存在し、またJewish Community Centerも72のアムステルダム通りに存在する。この辺りを歩いているのはほとんどユダヤ人である。そのUpper WestのTrinity Schoolが全米で1位に選ばれた。いうまでもなく生徒の大半はユダヤ人である。そしてこのTrinity Schoolからは生徒の約42%が過去5年間で全米トップの10位に入る名門大学に進学しているのである。その他、リバーデールにある「ホーレスマン」が2位に、4位には「ブリアリー女子校」、7位にはCollegiate School、9位にはSpence School、11位にはChapin School、13位にはDalton Schoolが選出されているが、この7校はいずれもユダヤ人が集中して住むマンハッタンのUpper East又はUpper Westサイドに位置しているのである。

 こういうこともあり、Harvard大学のCollegeの学生の約30%はユダヤ人であると言われている。

   
   
  以上
   
   

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