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日本人は人種差別主義者と思われているのか?

今日Bostonで開かれた全米教育関係者の大会(約4000人が参加)に来て、ある超有名
なBoarding Schoolの校長をしていた人間に会った。勿論超有名なBoarding Schoolだ
から多くの留学生が来ている。

彼が言うには彼の学校では日本人の留学生は韓国、朝鮮人の母親を持つ留学生が日本
からの留学生の多くであったという。その理由はただ一つ。日本に居ては差別される
からだという。

私が日本人の一部またはごく一部は世界で最悪の人種差別主義者か?とこのBlogで書
いたが(2012年4月29日付「日本人は世界最悪の人種差別主義者!か?」)、私だけ
が言っているのではない。こうやって全く見ず知らずのAmerica人、しかもそれも
Boarding Schoolの、しかも非常に有名なBoarding Schoolの校長を去年までしていた
人間が、私から水を向けるのではなく、向こうから「そうだろう」と言って来た。

日本人はこうやって日本のことを知るAmerica人が、一部の日本人のことを人種差別
主義者と一部のAmerica人の教育者が思っていることを知るべきである。

AmericaもEuropeも人種差別は根強く残っているが、制度上、しかも政治的努力上、
そして社会制度上も人種差別をなくそうという前向きな取組みが汗を流し血を流して
行なわれている。日本にはそれが全くないだろうと彼は言った。

普通の日本人がこういう外国人の意見を聞くことはないだろう。当たり前だ。日本人
が海外に行くと言えば、団体旅行の引率付きで行き名所旧跡を見て美味いものを食べ
て帰って来るだけだから、外国人と親密に接触することはない。また接触したとして
も本音を言われることはないだろう。

企業人として海外の駐在人になっても同じことだ。出社するのは日本の支店、そこで
日本人の悪口を、陰口では聞かれることはあっても面と向かって現地の従業員から言
われることはないだろう。企業の肩書きを背負って海外の駐在員になっても、団体旅
行で海外に行くのと同じことだ。外国人の本音を聞くことはないだろう。

私がこの元校長先生からAmerica人の本音を聞けたのはゆっくりとAmerica人のGroup
とTableを囲んで食事をしたからではない。私がJewishであるということを被ってい
るKippaから判断して、つい日本人に対する本音を言ったのだ。

外交官として例えば海外の大使館や領事館に勤めても外国人の本音を聞くことはある
まい。日本の政府の代表として来ている人に日本人の悪口を言う外国人は居ない。そ
んなことをしても何にもならないからだ。

陰でみな言っているのだ。その陰の話を聞けるのは私のように日本人でないという外
観を持っていないと聞けない。また外国の精神的世界に深く入り込んでいないと聞け
ない。そうすれば、こういう風に日本人の一部が人種差別主義者だという本音が聞こ
えてくる。

これが大多数のAmerica人の意見かどうかは知らない。調査もない。しかし一人でも
こういう意見を言ったというAmerica人が居ることが事実なのだ。それも教育関係者
に居る。困ったことだ。

 
 
  以上
 
 

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